派遣社員の秘め事  ~秘めるつもりはないんですが~

「……そうだったとしても、秋津さんが好きなのは、お前だから、別に関係ない。

 僕にはまたすぐに誰か好きな人が現れるさ。

 お前ほど一途じゃないから」
と言ってくる。

 それが本心かはわからないが。

「だが、仕事に支障をきたすようなら、別れろ。
 社長秘書としての忠告だ」

 どんな上から目線の秘書だよ、と思うが、友人であるだけに、ズバズバ言ってくれる脇田の存在はありがたかった。

 イエスマンなら居ないのと同じだから。

 なんの戦力にもなりはしない。

「別れない。
 確かに蓮を好きになって、振り回されてるなと思うけど。

 別れるとかいう選択肢はない」
と言い切る。

「いっそ、この世に俺と蓮だけならいいのにな」
と溜息をつく。

 そしたら、なんの心配事も揉め事もないのに、と言うと、
「中高生か」
と言われた。