派遣社員の秘め事  ~秘めるつもりはないんですが~

「ずっと私の仕事ぶりを褒めてくれて、かばってくれてたのに。
 なんで、あんな突然、牙を剥くみたいにっ」

 熱く語る自分とは対照的に、渚はソファにどっかりと座り、冷ややかにこちらを見ていた。

「な……なんなんですか?
 貴方も所詮、私の仕事なんて、お嬢様のお遊びだと思ってるんですか?」

「いや、お前はよくやってるよ」
と言う口調が冷たい。

「ともかく、なんで急にそんなになったのか、さっぱり……」

 わからないし、と言う前に渚が言った。

「お前、和博と婚約したのはいつだ?」

「は?
 正式に婚約したわけではないですが。

 勝手にそんな話が出たのは……」

「その呑み会の頃じゃないのか?」

 蓮は少し考え、
「一ヶ月くらい前ですかね?」
と言う。

「その頃からじゃないのか。
 その課長代理がお前に冷たくなったのは」

「……そうかもしれませんが、それがなんの関係があるんですか」