……驚いた。

 脇田は携帯を切ったあとで、やめたはずの煙草を吸いに外に出ようとしていた。

 外の自動販売機で、缶コーヒーを買っていた奏汰と出会う。

「お疲れ様です」
と奏汰はいつものように爽やかに挨拶してきた。

 中に入ろうとする奏汰の襟首をぐっとつかむ。

「えっ? なんですか、脇田さんっ」

 ちょっとちょっと、と奏汰を裏の駐車場まで引きずっていった。