向こうも呆然とこちらを見ている。
「なんで……ここに……?」
「よ、呼ばれたから!
竹野優花って……声が聞こえたから……」
「声?」
「そう、あたしの家、あそこなの」
キミが指さした先はこの公園に隣接している一軒家。
なんだ……こんな近くに住んでたんだ……
「……」
「……」
二人の間に沈黙が流れる。
言おうかな?
キミとピアノを弾きたいと。
キミが……好きなんだ、と……
僕は心を決め、息を吸い込んだ。
「「あのさ!」」
「……え?」
「……あれ?」
前には口を開けた状態でかたまる優花の姿
どうやら同時に言葉を発したようだ。
「先に言っていいよ」
僕は微笑を浮かべる。
「あ、ごめん……
じゃ、じゃあ…お言葉に甘えて……
あの……いっつも代わり映えしない台詞で悪いんだけどさ……
えっと……その……あたしと連弾しよ……?」
『あたしと連弾しよ……?』
『僕と連弾しようよ』
僕が言おうとしていたことと……同じ
なんだ…なぁんだ
「うん」
どちらも同じ事考えていたんじゃないか
「え? うそっ!?」
優花は僕が了承すると思っていなかったのか、慌てている。
「本当だよ。僕はキミと連弾がしたい」
「ありがと……
けど場所……あたしの家はもうピアノが無いんだけど……」
「ああ引っ越すもんね
だったら僕の家じゃダメかな?
両親は十時くらいまで帰ってこないし」
「え、あ……う、うん!」
ぱあっと顔をほころばせる優花
こんな笑顔、見たことなかったな
「じゃあ、行こうか
歩いて十分くらいだけど、大丈夫?」
「全然大丈夫!」
それじゃあ、と僕は歩き出す。
さり気なく優花の手を握り……
「なんで……ここに……?」
「よ、呼ばれたから!
竹野優花って……声が聞こえたから……」
「声?」
「そう、あたしの家、あそこなの」
キミが指さした先はこの公園に隣接している一軒家。
なんだ……こんな近くに住んでたんだ……
「……」
「……」
二人の間に沈黙が流れる。
言おうかな?
キミとピアノを弾きたいと。
キミが……好きなんだ、と……
僕は心を決め、息を吸い込んだ。
「「あのさ!」」
「……え?」
「……あれ?」
前には口を開けた状態でかたまる優花の姿
どうやら同時に言葉を発したようだ。
「先に言っていいよ」
僕は微笑を浮かべる。
「あ、ごめん……
じゃ、じゃあ…お言葉に甘えて……
あの……いっつも代わり映えしない台詞で悪いんだけどさ……
えっと……その……あたしと連弾しよ……?」
『あたしと連弾しよ……?』
『僕と連弾しようよ』
僕が言おうとしていたことと……同じ
なんだ…なぁんだ
「うん」
どちらも同じ事考えていたんじゃないか
「え? うそっ!?」
優花は僕が了承すると思っていなかったのか、慌てている。
「本当だよ。僕はキミと連弾がしたい」
「ありがと……
けど場所……あたしの家はもうピアノが無いんだけど……」
「ああ引っ越すもんね
だったら僕の家じゃダメかな?
両親は十時くらいまで帰ってこないし」
「え、あ……う、うん!」
ぱあっと顔をほころばせる優花
こんな笑顔、見たことなかったな
「じゃあ、行こうか
歩いて十分くらいだけど、大丈夫?」
「全然大丈夫!」
それじゃあ、と僕は歩き出す。
さり気なく優花の手を握り……

