「あれ?」 さっきまでいた子は? 確かにいたよな…。 まさか、幽霊? いや、ないない。そんな馬鹿な。 でも、本当にどこに行ったんだろう。 人と関わらないようにしようと思っていたのに。 惹かれた。 自然とあの子には。 目の前で広がる景色を見て、これを教えてくれたあの子に、不覚にも、もう1度、会いたいなと思った。 栗白のショートヘアで 陽だまりみたいに笑った、あの子に。