モノクロ世界に



ぎゅっ



足元があんまり見えないけど、

はっきり見えたお母さんの姿。


その姿にまっしぐらに走る。



そして、後ろから抱きついた。





母「美海!?降りてきたの?
どうしたの、突然。」



美「お母さん、海行っていい?
瑞来と晴斗に誘われたの。」


母「賛成したいわよ。でも、美海……。」


美「泳がないから。お母さんも一緒に来てもいいよ。それなら行ってもいい?」



母「分かったわ。でも、せっかくなんだもの。お母さんじゃなくて、ほかの大人連れていったら?


ほら、美海と分かち合える人いるでしょ?」



美「陽斗のお母さん?」


母「誘ってみたら?」


美「いいの?」


母「ええ、お母さんそれなら安心だわ。」