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河川敷
陽「やっぱりここの空気うまいよなー。」
陽斗が背伸びしている。
美「ほんとだね。
あのね、陽斗。」
陽「美海、話したいことあるんだろ?
いいよ。ゆっくりで。ちゃんと聞くから。」
美「なんで分かるの!?」
陽「なんか朝から様子変だったから。」
美「うん、あのね、昨日の検査のことで。」
陽「うん。」
美「少し視力が下がってたの。
ストレス性のものかもしれないって。
それで、また今度、検査して正常値に戻ってたら、ストレス性のもので一時的に下がってたものかもって。
でもね、前よりも色の識別は出来てきたって。陽斗のおかげだよ。」
ぎゅっ
陽「美海、話してくれてありがとな。
苦しかっただろ?ありがとな、美海。」
なんで分かるんだろう。
いくら褒められても、視力下がったことには変わりない。苦しかった、辛かった。
良くなってほしいのに、
なんでいつも真逆なんだろうって。
陽「美海、よく頑張ったな。
もう泣いていいよ。よしよし。
我慢しなくていいからな。」


