「アリス?」






いやーな思い出に意識を向けていた私を、チェシャがのぞき込んでいた。






「…なんでもないわ」






なんでもないわけあるかボケ。




現在進行形で恐怖で身がすくんでます。






「アリス。僕らと一緒にいようよ?」




「悪いけど………私、流石に監禁は……」





「僕らずーっと一緒だね…ふふふ」






だめだ、聞いちゃいない。





ってか怖い。





待って、なんでじりじり近寄ってくるの。






私はぎゅっとチェシャの服を掴んだ。