それからというもの、空雨の回復は本当に早かった。 『まさか本当に来るとはね…』 遠足まであと三日というところで退院をしてきた空雨。 みんなよりも遅いスタートなくせに、もうクラスに馴染んでる。 私なんて、まだ、全然なのに… 『え、星埜さんって出雲くんの幼馴染なのー?』 『えっ、あ、うん…まあ』 クラスの女子が空雨とのことを聞きに周りに集まってくる。 『えー言ってくれればよかったのにぃ』 『そうだよ、仲良くなろ~』 私の腕を引っ張ってブンブンと振る彼女たち。 違う。 わかる。