───楓とは言えなかった。



「前、泉のこと好きっつったじゃん?」



「そういえば言ってたな」



「それ今も変わんねーんだけど。
……どうすんの? 和樹は嫌?
嫌じゃないなら俺告っちゃうよ?」



翔はにやりと笑いながら俺を見る。



もし、音羽と翔が付き合ったら……。



胸がまたチクッと痛む。






「そんなの嫌に決まってるだろ……っ!」



「な? わかったろ?」




音羽の夢はいつまでも俺が1番そばで応援したい。


さっきみたいに尾崎とかやらが音羽と付き合って欲しくない。



我とは無しに言ってしまった。




俺、音羽のこと