小さな約束











「あの、好きです! 付き合って下さい!」



放課後、下駄箱で手紙が入ってたから手紙通りに行くと告白された。



その時、楓の笑顔がよぎる。


けど、音羽の顔も思い浮かんだ。



「……ごめん、気持ちは嬉しいけど付き合えない。今はそういうの考えられない」



「……そっか、あ、ありがとう。
話聞いてくれて」



そして逃げるようにその場を去った。






「和樹、今の子隣のクラスで1番可愛いって評判だぜ。よく断ったな」



「お前趣味わりーな」



女子が去ったあと、突然、後ろから翔が出てきた。驚きながらもふつーに返事する。



「で、和樹足掻けたか?」


「何を?」



質問の意図がわかんねーんだけど。



「泉か沖田さん、どっちが好き?」



「それはもちろん……」