「……名前は?」



「ご両親の名前は、渡部和、渡部祐樹。
2人の名前からあなたの名前を付けた。
和は笑顔が本当に綺麗だったの。和樹の笑顔は和に似ている。和樹のバカみたいに懸命なところは父の祐樹と似てる」



言われてみると、確かに俺は兄ちゃんと母ちゃんに似てない。


母ちゃんは1番上の棚の中からアルバムを取り出して俺に見せる。



「これが、祐樹と和よ」


ほんとだ。似てる。


俺は和さんに似てんのか。


「今は受け入れられないかもしれないけど、どれも紛れもない真実よ。ごめんね。ずっと隠して、軽蔑しちゃって」



俺は許すつもりはない。


ずっと孤独だったんだ。



……今も天涯孤独っていうやつもあるし。



兄ちゃん。


俺は兄ちゃんのためにサッカー続ける。



血がつながってなかったのは残念だけど、兄ちゃんに会えて良かった。



でも、母ちゃんに1つ言いたいんだ。



ひどいことばっかされたけど、