「ん……わかんない」
「そっか……。ありがと」
だいぶ落ち着いて、立ち上がろうとする。
けど、腕が引っ張られる。
「和樹!?//」
「まだ少しだけ、そばにいて」
「う、うん……」
不意に和樹の腕が腰に回る。
強く抱きしめられ、和樹の胸に顔をうずめる。
心臓がうるさい……!
恥ずかしいけど、嬉しい。
「わりぃ……もう、いいよ」
「……わかった」
あれ? 肩濡れてる。
抱きしめられてるって思ったらそういうことだったんだ……。
地味にショックだ。
「じゃ、これで。何かあったら絶対メールか電話するんだよ? 駆けつけるから!」
「ありがと、音羽。
あと、やりたいこと1つ増えた!」
「ん? 何したいの?」



