「音ちゃんこそ、なんでここに……?」



「あー、懐かしい学校を見にね。
またすぐ帰っちゃうから。
……って違う違う! 楓本当に大丈夫!?
事故とかに遭っちゃったの?」



「えっと……それは、その……」



楓はしどろもどろに答える。



音羽に話した方がいいのか……?




「楓、話せる?」



俺が優しく聞くと楓は気を取り直し、



「うん! 大丈夫!」



音羽は何かあったことは見てもわかるが、深刻なのも察知したのだろう。



音羽は顔を強張った。



「音ちゃん、私ね……」



楓は自分のことを話した。