アイツの顔はニュースで見かけたけど、まさか……。



「音羽……!?」



間違いない。



「やっぱり音ちゃんだよね!? 和樹くん急いで!!」



「おう、了解!」




俺は音羽の後を追って、ペースを上げた。



音羽は思ったよりもゆっくりめに歩いてるからすぐに追いついた。




「音羽!!」



「音ちゃん!!」




俺たちは音羽の名前を呼ぶ。



音羽は振りかえった。




「和樹と……楓!? 楓、車椅子……どうしたの? なんかあったの!?」



音羽は俺たちに気づくなり、楓の車椅子に心配する。