「音羽の母ちゃん大丈夫か?」
「平気だと思う」
「何かあったらすぐ言えよ?」
「…っ、分かった」
和樹はフッと微笑んだ。
その和樹もまた様になっていて、
胸がキュンと騒ぐ。
今日は和樹と楓と千里が3人とも暇みたいだから、コンクールであくまでも鑑賞者として一緒についてってくれる。
楓と千里は現地集合で私と和樹はいつものことで一緒に向かう。
自然に隣に和樹がいることに嬉しさが湧き起こる。
通行人は私たちのこと、カップルに見えてるのかな?
そうだとしたら嬉しいな…。
付き合ってもないくせによく言うけど。



