「音羽! 卒業おめでとう」



「うん。和樹もおめでと」



桜の木の下に2人で座った。




「約束覚えてる?」



「うん。もちろん。それがどうしたの?」



「俺、音羽支えられるように頑張るからさ、
音羽も俺を支えろよ。互いに支えるって良くない!?」



和樹はその言葉何を思って言ったのかな?



ごめんなさい。気付かなくて。



あんたのその言葉の意味を知るのは、だいぶ先のことです。



「良いんじゃない?」



「お互いを支えるために約束しよう」



「タイミング違ってない? ま、いいけど」



「ぷっ、あははは……!」




和樹の笑い声を聞いてつられて私も笑う。