苦笑いしながらもハハッて笑う和樹に、
ドキッと心臓が跳ねる。
私、いま真っ赤だ……!
ドキドキが止まらなくて、堪えられなくて、両手でスカートをギュッと力を込める。
あまりにも、不可解なこの気持ち。
でも嫌じゃないの。
胸がドキドキとかキュンとかして苦しいのに、嫌じゃないの。
家に帰って、ネットで調べて"恋"って書かれてあって、今の自分と全くおんなじだったんだ。
それで、和樹のことが好きなんだと分かったんだ。
気づいてから、和樹と話すだけでもの凄い意識しちゃってまともに話せなくて。
ようやく普通の顔で話せられたのは受験終わった時だった。
私は和樹への想いを知って、志望校を変えた。一緒の高校に行きたかったから。
ただ、それだけ。
それに近くでサッカーの応援出来るから。



