小さな約束





帰り道、1人ぽつんと歩いてると、



「泉さん!」




声のした方を振り向くと、綾瀬がいた。



「私に何かよう?」




私は親からの、愛を受けたことで忘れたのか、冷めた、突き放すような声を出してた。



それが昔の私。



人の気持ちも人1倍鈍かった。



だから普通に話す、なんてことも無理。



「泉さんもこっちかよ! ならさ、途中まで帰ろうぜ!」



「いい。ってか邪魔」



私は先に歩いてスピードを上げた。



綾瀬は「おいっ!?」と言いながら追いかけてく。