学校の放送で私にある1本の電話が来たそうだ。
私は首をかしげつつも、職員室に行って受話器を取ると、お母さんの声が聞こえた。
「もしも……「音羽!!」」
お母さんが慌てているのが電話越しでも分かった。
「どうしたの?」
「今すぐ早退して! お母さんは今校門前にいるから急いで来て! 早く!!」
「……? うん。わかった」
その返事を聞いたのか、お母さんは電話をすぐ切った。
よくわからないまま、私はお母さんの言われた通りに従った。
校門を出てすぐに自分の車があったから、それに乗り込む。
しばらくして、車が止まってついた場所は病院だった。
「お母さん?」