時は私が小学校1年のころ。
私はコンクール初出場なのに、優勝した。
それは全国区のコンクールだったから、
小学校で1番私が上手いということになったんだ。
この頃の私はただ単にピアノが好きでたまらなくて、毎日弾いていた。
それでお母さんと大月先生にコンクールを勧められ、出ただけだった。
周りの人たちが私の優勝を喜んだ。
「音、優勝おめでとう」
「もうー! 音羽大好き!」
お父さんとお母さん、一人っ子の私。
決して、贅沢はあまり出来なかったけど、愛情を注いでもらったからそれなりには幸せだった。
それからもコンクールに出続け、入賞の数が増えた。
私はピアニストという夢がいつの間にか出来ていた。
けど、そんな中、私は小学校3年に上がった時だった。