夏休み下旬。


「あ″ー暑いー」


扇風機の前に座り込んで、暑さをしのいでいた。


一華ちゃんのバイト先でバイトを……と言っていたが、人手が足りているからと断られた私だったが、その代わりと言っちゃなんですが、実はママりんの職場で短期バイトをさせていただくことになったのだ。


♪〜♪〜♪


すると、私のケータイが鳴った。


【今何してる?】


藤山からだった。


【扇風機と遊んでる】


別に間違ってはいない、よね?


【あまりらしいね。そして明日大丈夫なの?】


【うん。明日行くからね!】


明日、藤山の試合がある。


前、途中でばっくれたから……応援に行かないわけにもいかない。


「……それに、仮にも彼氏だし」


当たり前になっている、藤山の存在。


【すっぽかすとかナシだからね】


【必ず行くから。行かなかったら1週間学食おごるよ】


【よし、約束ね】


自分でも驚くほど藤山と仲良くなってる気がする。