「上手く言えないんだけどさ、多分まだ信じられないんだと思う。だって、ずっと好きだった人に告白されたんだよ!?……だから、そう簡単に信じられないんだよ……きっと」


自分に言い聞かせるように一華ちゃんへ言う。


「なるほど。でもたしかにまりりんの気持ちも分かる気がする。好きな人が振り向いてくれた!はい、付き合おう!なんて私でもないな」


時間が必要だね、って笑った一華ちゃん。


時間、か。






「はい、この原子がこうなって〜……」


ダメだ。科学なんて気分じゃない。いつもは眠たいだけだけど、今は頭の中がパンクしそうなくらい他に考えることがあるんだもん。


圭吾くんから告白された。


ずっと好きだったから嬉しい。


だけどモヤモヤする。


これなんで?


『あまり』


頭に浮かんだアイツの声。


そういえば、圭吾くんに告白された時に、私の隣には藤山がいた。