あれは…僕の誕生日だったかな。


『あ〜あ…憂鬱(ゆううつ)だなぁ。』


一応、財閥だから毎年誕生日に
盛大なパーティーを開かれる事が嫌だった。


「可愛い顔が台無しだけど、
何をそんなに落ち込んでるの?」


この時は既に朱音が女だって事も
『双姫』って事ももうバレてた。


「今日は燐の誕生日だからだよ。」


類って誕生日覚えてたんだぁ〜!


「え!?おめでとう!!
でも、なんで嫌そうなの…?」


普通なら祝って貰ったら嬉しいけど、
あのパーティーは形だけで
本当は各会社の腹の探り合いだから
嬉しいと思えなかったんだよね…。