五箇条には、永倉や原田らしい単刀直入な文章が綴られていた。
近藤が自分以外の人間を家臣扱いして増長するのであれば、新撰組の存在理念そのものが危うくなる。
新撰組は、志を高く持つ者が己の身を挺して、政情の不安な京都の治安を守るべく組織された。
位の上下など、あってはならない。
幕府に認められたからといって、志を捨てた走狗に成り下がってはいけない。
書き連ねた内容に一つでも嘘や間違いがあれば、腹を切ってもよい。
そう宣誓した末尾には、永倉と原田の署名があった。
紙幅にはまだ余裕が持たせてある。
同意する者を募る、という意味だろう。
自分は五箇条に同意する、と名乗りを上げた島田魁が、筆を取って署名した。
永倉と原田の目が、斎藤に問うた。
斎藤は無言で、島田の隣に自分の名を記した。



