誠狼異聞―斎藤一、闇夜に駆けよ―



新撰組は、幕府と会津藩によって、御所を守って戦った功績を大いに評価された。


巨額の褒賞も得て、局内では早速、軍制改革を目指さねばと意気込む声も上がった。


局長の近藤は幕臣の一員とも遇されるようになった。



斎藤は、しかし懸念していた。


荒廃した市中に出てみればわかる。


新撰組も会津藩も、京都の人々に嫌われている。


もともとどちらも、東国の田舎者が、と低く見られる傾向はあった。


けれども、どんどん焼けと呼ばれる大火より後、嫌われ方が以前の比ではない。