藤堂は来るだろう。
役割を放り出すような男ではない。
ほかの誰が尻込みしようとも、藤堂こそが先陣を切って駆け付けるはずだ。
藤堂がそんな男だから、斎藤も永倉も、試衛館で共に汗を流していた頃から、藤堂を好きだった。
油小路七条の辻を取り囲む闇の中に、新撰組の応援要員が次々と到着する。
斎藤が確認できただけでも、十五名を超えている。
しんしんと冷え込んでいた。
息すら凍り付きそうな夜半過ぎ、斎藤たちは刀の柄に手を掛け、油断なく待ち続ける。
斎藤の傍らで、ふと、原田が空を仰いだ。
斎藤もつられて上を向く。



