驚いたような顔でこちらに振り向く鹿島先輩。

そしてなぜか


……フリーズ。

え、あれ? なんかおかしなことしたか?

「鹿島先輩……?」

「……ああ、悪い」

顔をそらして言う。

「俺何かしましたか?」

気付かない内に迷惑でもかけていたのだろうか?

「いや……ただ、服装が……」

「服装?」

このワンピースのこと?

「そんなに似合ってませんでしたか?」

わかってたことだけど、こんな風にきっぱりと態度で表されるとショックだ。

「そんなことは…ない……可愛いと思うぞ……」

「可愛……!?」

あり得ない単語が聞こえた気がする……

空耳だね。うん。モブキャラに興味なんてないよね。ましてや可愛いだなんて……

「ねえみっちゃん。謝罪するんでしょ?
話は今度でいいよね? ……いろいろ廻りたいし」

「あ、うん」

なぜだかまくしたてるように言う心。

……なんなんだろ。二人とも少し不自然な気がするけど