夫がいつもより早めに布団に入ると美佐子はすでに深い眠りについていたようだった。 またも奇妙ないびきをかきながら。 (1日や2日早く寝たくらいで、早々に疲れが取れるものでもないだろうなぁ。今日も変ないびきをかいて寝るなんて、本当に温泉にでも連れて行こうか) 等と思いながらも、夫はすぐに妻の其れを掻き消すいびきをかいていた。