翌日、目を覚ますと既に寝室に美佐子の姿はなかった。 キッチンへ向かうと息子が朝食をとっている最中だった。 美佐子はといえば、いつも通りてきぱきと動いている。どうやら、心配はなさそうだ。 「おはよう。美佐子、身体の調子は大丈夫なのかい?」 「あら、おはよう、あなた。ええ、すっかり。昨日よく眠れたのがいいみたい。心配かけてごめんなさいね」