「チッ……うぜぇな。埋められてーのか」
「えっ? なに、僕に敵うと思ってるの?」
目尻の涙を拭いながら間髪入れずに返したその言葉に、霧谷くんの顔がこわばっていく。
ひぃぃぃぃいっ!
怒らせんじゃない! ばか!
「ほ、ほらほらストーップ!! ケンカしないの! 日向が泣くでしょ!?」
あわててふたりの間に割って入れば、言ったそばから日向の目が潤み始める。
わぁぁぁ!!
「日向、大丈夫、大丈夫だから」
よしよしとあやしながら、あたしは助けを求めるように先生を見上げる。
うっとたじろいで恐る恐る日向へ目を向けた先生は、「いや、まあ、なあ……」とあいまいな笑顔を浮かべて後ずさった。



