「……あ、ありがと、如月くん」
心強いよ、と笑って、あたしは今度こそ隣の部屋へ足を踏み入れた。
どうやらここは寝室になっているらしい。
余白の多い部屋に天蓋付きのキングサイズのベッドがひとつ。
足音をたてないようにそろそろと近づくと、天蓋のなかの布団は中心だけ不自然に盛り上がっていた。
「あ、あのぅ……」
そっと声をかけてみるも返事はない。
後から付いてきていた如月くんと顔を見合わせてから、あたしは天蓋をめくってさらにベッドへと近づいた。
もう一度声をかけてみるも反応がないので、勇気をだして慎重に布団をめくってみる。
「っ……!」
思わず、大きく目を見張って息を呑んだ。
そこに寝ていたのは幼い子どもだった。
体の大きさからして三、四歳くらいだろうか。
あたしの髪色より若干薄めのアッシュブラウンの髪。
陶器のように透き通った真っ白な肌。
お人形さんと見間違うほどの長い睫毛。
男の子か女の子かわからない中性的な顔立ちは、天使を連想させるほど儚さを映しながら、抜群に可愛い。
「な、なんでこんな小さな子が……」
思わず声を漏らしてしまい、あ、と思ったが既に遅し。
その子はピクッと瞼を揺らし、目を覚ました。



