ガーディアンズッ☆彡



「そもそも天才にも見えねえな。バカの間違いじゃね?」


「はぁぁぁあっ!?」



とはいえ、さすがにこれにはカチンときた。


なんなのよコイツ!


礼儀ってもんを知らないの!?


日本人たるもの、最低限のマナーは身につけておくのが常識ってもんでしょう!



「バカっていう方がバカなのよ! バカ!」


「あぁ? 俺様がバカ、だって?」



その瞬間、あたり一帯の空気の温度が一気に下がった。


ギンッとまるで鋭利な刃のような眼光を注がれ、「ひっ」と体が縮こまる。


オレサマ?

オレサマって言ったよ、この人。


あんまり目の前にある顔が恐ろしかったものだから、つい頭の中でゲーム的ないくつかの選択肢が浮かび上がった。


1、回し蹴りを喰らわせる

2、土下座して謝る

3、逃げる


……よし、決めた。


ここはもう相手にしないで逃げよう。


1は恐らく後に倍返しで返されそうだし、2はとにかくプライドが許さないし、そうなるとどう考えても3しか答えがない。


下手したら、カリキュラムが始まる前に自滅して退学になりそうだもの。



「もういいです……! さようなら!」



かっこいい捨て台詞でもぶつけていこうか迷ったものの、この凶悪顔野郎相手ではどうにも躊躇われて。


こみあげてくる苛立ちを抑えながら、もう二度とこいつとは話すまいと踵を返し、ツカツカ歩き出そうとした時だった。