「哲平、あとひとつお願いがあるの」
「なんや」
「もしもあたしが戦っている間、ガーディアンのみんながここにきたら……こう伝えて」
背伸びをして哲平の耳元に口を寄せる。
そっと囁いた言葉を哲平は静かに飲み込むと「わかった」となにも聞かずに頷いてくれた。
やっぱり見届け人に哲平を選んだのは間違いじゃなかった。
きっと哲平はガーディアンにも向いているんじゃないかな。
いずれ……そう、いずれもしかしたら、哲平もガーディアンの仲間入りするかもしれないし。
「じゃあ、行ってくるよ」
「諦めんなよ、最後まで」
「……もちろん、任せて。ガーディアンリーダーとしての名が廃らないよう全力で戦ってくるから」
負けない。
あたしは、負けない。
みんなのためにも、自分のためにも……それから両親、弟のためにも。
あたしはあたしの中の誇りをもう消したくないんだ。
……いいや、それを取り戻しに、行く。
特殊フィールドに足を踏み入れる。
先に入って待ちくたびれた様子の葛城の対面側の位置につき、あたしは息を深く吐いて意識を集中させた。
後戻りはしない……これまでも、これからも。
「葛鬼神楽──覚悟しなさい!!」



