「……よく分かんねぇけど、すげぇ不安だった。お前がこのままいなくなるんじゃねぇかって」
「……うん、ごめん」
これじゃあまるで日向みたいだな、なんて思いながら、今度はあたしが恭弥を抱きしめる。
ねえ、強いよね、恭弥は。
知ってるよ。キミは強い。とっても。
だから余計に不安になっちゃったんだよね。
あたし達だって、天才とか呼ばれていても所詮は人間だから。
強いこともあればこそ、弱いこともある。
強みも弱みも人間である限り平等に内に秘めているものなのだ。
それでも、恭弥がこんなふうにあたしに弱みを見せてくれたのはこれが初めて。
あたしが眠っている間は無感情を貫き通すことで抑えていたものが、いざあたしと向き合って一気に溢れだしてしまったのかもしれない。



