「考えておいてください、クイーンズジョーカー。自ら降参するか、今よりももっと自分も周りも〝潰れて〟地に落ちるか……。近いうちに、答えを聞きにきますからねぇ」
周囲を警戒することもなく、葛城は言い捨てるだけ言い捨てて、そのまま去っていってしまった。
……追いかけることも出来ない。
それどころか、地面に倒れ込んだまま起き上がることさえ出来なくて、あたしは呆然とレンガ調のコンクリートに身を預けた。
どうしようもないクズだ、あの男は。
でも、あたしも、そう変わらない。
あたしを作っている血は、あいつと変わらないくらいに汚いから。
父親も、母親も、弟も助けられなかった。
恨まれてるに違いない。
家族からも、父が犯した罪で命を落とした遺族からも、誰とも知れない世間の人々からも。
あたしは、もとからそういう人間だ。
わかってる。
今更、言われたところでなにかが変わるわけでもないんだ。



