そんな存在を、作るつもりはなかったのに。
ううん……出来るとも思っていなかった。
小さな頃から大人に囲まれて、本当は見なくていいものを肌身で感じてきたあたしが、まさか『友達』というものに触れる日がくるなんて、想像すらしたことがなかった。
「……違うな」
憧れて、た……のかな……あたしは。
───普通の女の子に。
日本にいる時も、向こうにいる時も、街中を歩いていて無意識に目に止まるのは、ごく普通の女の子たちだった。
毎日学校へ通って、勉強して、放課後は友だちと遊んだり、習い事へ行ったり。
それを当たり前としてる彼女たちが、純粋に羨ましくて、ずっと憧れていたのかもしれない。
けど、そんなことはとても口には出せなかったし、自分には『手に入らないもの』だと最初から諦めてしまっていたんだ。



