いや、ちょっと待って……?
あたしはふと思いとどまる。
そもそも、9つもあるはずの星が何故なくなるのだろう。
なくすってこと?
いや、最初から大事なものだとわかっているのに、そう簡単には失くさないだろう。
他の可能性を考えながら、あたしは嫌な予感を覚える。
いちばん非現実的ながら……それでも浮かんできてしまった可能性は、ここが有栖川学園である限りどうしても否定できない。
……いやいや、まさかね!
一度は否定してみる。だけど、その可能性は捨てきれなかった。
それどころか考えれば考えるほど、確率はあがり信憑性は増してくる。
いや、まさか。
本当にまさかだけど〝奪う〟って意味のなくなるじゃ……ないよね?
戦闘性生活。
その言葉が、示すものは────。
「もう勘づいてるやつもいるだろうが、有栖川学園はサバイバル同然。……ようは食うか食われるかの世界」
先生はそこで一度言葉を切り、意味深に瞼を伏せる。
ゴクリと喉を鳴らす生徒たちにむかって、すでに支離滅裂な学園生活のスタートを切って落とすように、にやりと口角をあげた。
「スターを自分以外の生徒から奪い、自らの肥として生きていく……それが有栖川戦闘性カリキュラムだ」
生徒たちが一層ざわつく。
なかには抗議の声をあげるものもいて、完全に入学式の雰囲気が掻き消えた。
いいや、気持ちも分からなくもない。
分からなくもないけれど、声をあげるにはまだ、早すぎる。



