「じゃあマスターコースは毎年ひとり出るか出ないかだって聞いたんですけど、その辺は?」
「……いや、それに関しては少々大げさかもしれないな。俺の感覚上、確実にひとりは出るように選考されてるから」
へえ、そうなんだ。
ということはつまり、試験の招待状を送る時点で、ある程度は誰がどこのコースに入るのか想定されているのかもしれない。
そうじゃなきゃ、毎年確実にマスターコース並の生徒を出すのは無理な話だ。
マスターコースなんて、天才の中の天才のためにあるようなものなのだから。
「毎年、マスターコースへ入る人数はまちまちだが……歴代の記録では、マスターコースの同期生は最大で3人だったはずだ」
先生は腕を組んで、難しいことを考えるような素振りを見せる。
「3人?」
さすがマスターコース……少ないな。
でも今年の第20期生は全部合わせても40人弱だし、もともと少ない人数の中でなら妥当なのかもしれない。
「────まぁ、あくまで歴代、だがな」
「え?」
含みのある言い方にあたしは首をかしげる。
「歴代ってことは、今年は違うの?」
聞き返したあたしには反応せず、先生はマイクに向かって「結論から言おう」と緊迫感のある声を落とした。
「今年のマスターコースの生徒は、ここにいる姫咲を含め、6人だ」
生徒たちにどよめきが走った。
これにはさすがのあたしも驚かずにはいられない。



