「で、話ってなんだよ?」
ここ数日で見つけたそれぞれの定位置へみんなが座ったのを確認し、相変わらず上から目線な恭也が話を促す。
「話ってよりは、渡すもんがあってな」
「渡すもん?」
「お前らの生徒証だよ」
そう言ってなっちゃんが取り出したのは、なぜかロイヤルブルーの高級感あふれるアクセサリーケースだった。
パカッという、プロポーズなんかに映えそうな音をたてて開いたそれのなかに入っていたのは、六つの金色の輝きを放つアンクレット。
「──とはいっても、見た目は普通の足飾りだがな」
ブレスレットとよく似た星のデザインだけれど、アンクレットには有栖川学園の校章チャームがついている。
「うわぁ、綺麗」
思わずその輝きにほうっと息がもれてしまいそうになるのは、恐らくこれが本物の金から作られているものだからだろう。
「有栖川の生徒証は、学園創立当初からアンクレットなんだ。このチャームの中に、生徒それぞれの個人情報を搭載したマイクロチップが埋め込まれてる」
「個人情報……」
「案ずるな。ここは国家機密に包まれた有栖川学園だからな。たとえ落としてもそう簡単には情報が漏れないように作られてるさ」
そこで一度言葉を切ったなっちゃんは、数拍置いて「ちなみに」と付け足す。



