「うーん、さっき先生が言ってた成績順コース別制度の最高位ってことくらいかなぁ……。特別、なのは知ってますけど」
そんな歯切れの悪い答えでも、先生は充分だ、と頷いてくれた。
「入学試験の成績順で所属するコースが決まるってのは、まぁ有栖川にしては単純明快な仕組みだ。要は実力があるかないかだからな」
「実力……」
あの入学試験、特殊すぎてどうもピンとこないんだよね。
有栖川の試験はIQをはじめとした知識レベルの他にも、本質的な運動能力からカリスマ性まで、とにもかくにも多岐にわたる能力を審査する。
そしてその合計総数値が最終的な試験結果となり、必然的にどのコースに所属するのかが決まるらしい。
……でも、
「マスターコースに関しては別格だ。試験内容の全てが入試基準を大きく上回った天才しか入ることは出来ないとされている」
「その入試基準がよく分からな……」
「機密事項だ。悪いな」
むう。いちいち出てくるな、機密事項。
でも、なんとなく悟った。
先生が知らないことはおそらく全てが機密事項……しつこく聞いたところで無駄なんだろう。



