「ひ、なた……ひなた……。日向……っ」
気づけば。
あたしはその小さな体に駆け寄って、ぎゅうっと抱きしめていた。
まるで人形のように冷たくて動かない体。
何度名前を呼んだかわからなくなった頃、不意に日向があたしの首へと両手を回した。
「っ……!」
「……カノカ?」
「日向っ!?」
泣きそうになりながら、恐る恐るその瞳をもう一度見つめると、そこにはちゃんと人間らしい色味と光が戻っていた。
生きている人間の目。
心がある、人の瞳だ。
ホッと安堵して、体から力が抜けてしまう。
その場にへたりこんでゴシゴシと涙を拭い、あたしは日向の幼い顔を両手で包み込んだ。



