「姫咲、お前はとくによく聞いとけ」
珍妙な人だな、この先生。
とくに声のトーンが変わったとか、表情に裏があるとかいうわけではないのに、思わず頷いてしまうような圧がある。
それに素直に屈するのは気に食わないけれど、いちおう相手は教師。
こんなところで文句を言っても仕方がないと諦めて、あたしは渋々ながら頷いてみせた。
「まず、ここ有栖川学園が〝天才〟のための〝国家機密学園〟であることはみんなも知ってるな?」
そりゃあ、知らないはずがない。
じゃなかったら、こんなところに入学なんてしないはずだ。
ここは───未知の学園、なんだから。
「うちは高校や大学ともまた違って、特殊形態型の専門学校のようなものだと思ってもらえれば、まぁあながち間違いじゃないな」
「専門学校……」
「ああ、だが専門学校と違うのは年齢の縛りだ。うちは25歳以下なら下限は問わない。だからここにいる皆も同じ第20期生だが、年齢はバラバラだろう?」
たしかに。
一見すると高校生くらいの子が多いけれど、なかにはとても大人びて見える人もいるし、まだ中学生くらいの幼い子の姿もある。
招待状の基準はわからないけど、どうやら天才の順に送られているというわけではなさそう……と、噂で耳にした。
ちなみにあたしは17歳だから、まぁこの様子を見る限りは平均年齢といったところだろうか。



