「熊の1匹や2匹倒せなくてガーディアンのリーダーが務まりますかって話」
「っ……はぁ。お前さ、もっと自分が女だって自覚を……」
────ガサッ!
それは、突然のことだった。
茂みが大きく揺れたかと思うと、バサバサと刺々しい毛皮に覆われた巨大な足が飛び出した。
あたしたちは一斉に息を呑む。
……恐れていた、それ。
体長約2.5m。推測するに600キロ以上。
「うわぁ、ほんとに熊きたの!?」
「柚、大きい声を出すな……っ」
後ろから柚くんの驚いたような声とユキちゃんの慌てた声が聞こえた。
けれど、あたしたち前方にいるメンバーにとってはそれどころじゃない。
目の前に大きな熊がいるのだ。
恐らくオスのヒグマだろう。
野生の欲に満ちた鋭い眼光が闇に浮かび、こちらを見定めるように睨んでいる。
ありえない。なんなのこの状況。



