サヨナラも言わずに


大声で名前呼ぶほうがどうかしてるだろ。



「さっさと準備しろー。美琴んとこ行くぞー」



それを聞いた瞬間の俺の行動は、速かったと思う。



一瞬で部屋着を着替えて、準備完了。


母さんの車に乗って病院に行った。




「里穂ー、生きてるかー?」



母さんは、そう言いながら病室に入ったわけだが。



……そのセリフはどうかと思うぞ。



「弥生先輩……なんとか生きてます……」



里穂さんは弱々しく返した。



本当に、生きてるか心配になるような顔色だ。



「先輩……私、ダメでした……美琴のためにって頑張ったつもりなのに……また、自己満足になったかな……」



おいおいおい。


かなり弱気になってんぞ、これ。


どーすんだよ、ババア。



「それは、美琴本人に聞けばいいだろ?」



……なに言ってんだよ。


沢田はまだ眠ってんだぞ?