サヨナラも言わずに


事実だとしても、邪魔はダメだろ。



「……もう少し、粘らせてください。あと、一週間」


「んじゃ、頑張れ。一週間過ぎたら“篠宮旭”作戦、決行ね」



なんつーネーミングセンスだよ。


ダサすぎっつーか、そんままじゃねーか。



「わかりました。ありがとうございます」



里穂さんはなぜか頭を下げていた。


そんなことする必要はないのに。



「親子の力を見させてもらおうかな」



変なプレッシャーかけんな、クソババア。



「旭、あたしらは帰るよ。一週間後、また来るからな。もし美琴の目が覚めたなら、連絡してくれ」



母さんはそう言いながらカバンを持ち、部屋を出ていった。



……待てよ。


俺、一週間もここに来れねーの?



そんなの、嫌なんだけど。


つーか、沢田に会えないとか耐えらんねぇ。



「さっそとしろよー、バカ息子ー」



ババア……!


俺の気持ちは無視か、あぁ?