サヨナラも言わずに


「な、一つだけやりたいことあんだけど」



却下します。


って、聞く前に却下はダメか。



「なに?」


「プリクラ、撮ってみねーか?」



ホントに却下します!



私は首を何度も横に振った。



「そんなことだろうと思ったけど。いいじゃん、思い出作り」



なんでこんな強引なわけ!?



嫌って言ってんじゃん。


って、口に出さなかったら意味ないか。



「なら……スマホで写メくらい撮らせてよ」



それも嫌っ!



でも、これ断るともっと面倒なことになりそうだし……



「それくらいなら……」


「やった」



小学生みたいに喜ぶ黒瀬。


私と写真撮れるくらいで、どんだけ喜んでるんだって話よね。



「あ、無表情とかはやめろよ」


「え、ダメ?」


「当たり前だろーが。微笑む程度でいいから笑え」