サヨナラも言わずに


「あ、そうだよな。悪い」



よかった、離れてくれた。



「つーかさ、美琴、月曜から学校に来んのか?」



行きたくないですよ、そんなとこ。


黒瀬と付き合ってるのがバレたら、いじめられるという結果しかないでしょうよ。



「やっぱ行きたくねぇか。ま、無理すんな」



黒瀬は私の頭に手をおこうとして、手を止めた。



なんか……申しわけない……



て、は?


私、何考えてんの。


こんな気持ちじゃ、復讐なんてできないよ。



「くろ……旭は、どうしてほしい?」


「っ!?」



うん、やっぱ女優目指そっかな。


相当騙されてるよね、黒瀬。


ただ名前呼んだだけなのに、顔真っ赤っか。



単純だなぁ。



でも、それだけ私のこと、好いてくれてるってことだよね。


その気持ちを利用するのは、違う気が……



って、あーもう!


こんなに気持ちが揺らいだら、復讐できないんだってば!


気持ち切り替えないと。