fairy3 空の物語 上

『ふんっ、だからなに?』

クレールは、立ち上がると俺たちを見下ろす。

『私たちを助けたって、本人が居ないんじゃ話にならないじゃない』

『そ、それはそうだが……』

クロアは、困ったように俺に視線を向けた。

「俺かよ……」

内心そんなことを思いつつも、俺はクレールに言う。

『あいつは、近々姿を現すさ』

俺は思っていたことをクレールに告げた。

『それまで待てって言うの?めんどくさ……』

『相変わらずだね、クレールは』

『っ!』

クレールの背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。

『その声……』

クレールは嫌そうに呟きながら振り返る。

そしてクレールの背後には、シアンの姿が見えた。

『シアン?!』

クサンは、驚いて立ち上がる。

しかし――

『本物ではないな』

『え?!なんで分かるのオランジュ』

『気配でわかる。お前もそれくらい分かるようになれクサン』

オランジュは、顔を上げ立ち上がる。

『さすがだねオランジュ。オランジュの言う通り私は本物じゃない。ただの思念体だよ。本体はあっち』

シアンはそう言うと愛斗の家のある方角を指した。

シアンは、宙に浮くと俺の目の前に降り立つ。

『久しぶりだね。ソレイユ』

『あぁ、昨日ぶりだな』

『ちょっとかっこよくなった?』

『お前は変わってないな』

『そうかな?』

シアンは、その場で一回転する。

いや、大分変わったよ。

前より話しやすいし、可愛くなってる。

『じゃあ、改めて……』

シアンは、みんなに目を向ける。

『久しぶりだね、みんな……』