【愛斗】
「くしゅん!」
僕は、タオルに顔をうずめてくしゃみをした。
「愛斗、風邪か?」
隣にいる奏佑がそう聞いてくるけど、僕は首を左右にふる。
「多分違うと思う……」
誰か僕の噂でもしてるのかな?
そんなことを思いながら、僕は汗を拭いて空を見上げた。
「ねぇ奏佑」
「ん?」
「昨日のことなんだけどさ……」
奏佑は、持っていた竹刀を壁に立てかけ僕の隣に来る。
「昨日のことは、俺もよく分からない。だけど、雪菜が無事で良かったよ」
「うん……」
あの後、僕は雪菜をおんぶしながら泉の外へと出た。
外にはみんながいて、雪菜のことを心配していた。
そしてそのまま雪菜の家へと向かった。
雪菜のお母さんには驚かれたけど、雪菜大丈夫かな?
僕は、拳に力を込める。
「でも、結局は雪菜を守ることは出来なかった。僕の方が助けられたし……。僕にもっと力があれば……」
力があれば、大切な人や身近な人、家族だってみんな守れる。
「それは、俺だって同じだ。力があれば、好きな人だって守れる」
「それって、未来のこと?」
「しーっ!」
奏佑は、慌てて僕の口を塞いだ。
「本人が聞いてたらどうする!」
「大丈夫だって、今日土曜日だし、流石に家にいるって」
「いや、分からないだろ?!」
奏佑は、頬を赤く染めて外へと視線を戻す。
奏佑は、小さい頃から未来に好意を寄せていた。
奏佑は、僕達の中で兄って感じの存在で、未来と僕はそんな中で一番末っ子扱いだった。
泣き虫だし、弱虫だし……。
だから、僕は奏佑と雪菜に守られていた。
僕は、それが嫌だった。
だから、お母さんに頼んで剣道を始めた。
少しでも強くなるために――
「くしゅん!」
僕は、タオルに顔をうずめてくしゃみをした。
「愛斗、風邪か?」
隣にいる奏佑がそう聞いてくるけど、僕は首を左右にふる。
「多分違うと思う……」
誰か僕の噂でもしてるのかな?
そんなことを思いながら、僕は汗を拭いて空を見上げた。
「ねぇ奏佑」
「ん?」
「昨日のことなんだけどさ……」
奏佑は、持っていた竹刀を壁に立てかけ僕の隣に来る。
「昨日のことは、俺もよく分からない。だけど、雪菜が無事で良かったよ」
「うん……」
あの後、僕は雪菜をおんぶしながら泉の外へと出た。
外にはみんながいて、雪菜のことを心配していた。
そしてそのまま雪菜の家へと向かった。
雪菜のお母さんには驚かれたけど、雪菜大丈夫かな?
僕は、拳に力を込める。
「でも、結局は雪菜を守ることは出来なかった。僕の方が助けられたし……。僕にもっと力があれば……」
力があれば、大切な人や身近な人、家族だってみんな守れる。
「それは、俺だって同じだ。力があれば、好きな人だって守れる」
「それって、未来のこと?」
「しーっ!」
奏佑は、慌てて僕の口を塞いだ。
「本人が聞いてたらどうする!」
「大丈夫だって、今日土曜日だし、流石に家にいるって」
「いや、分からないだろ?!」
奏佑は、頬を赤く染めて外へと視線を戻す。
奏佑は、小さい頃から未来に好意を寄せていた。
奏佑は、僕達の中で兄って感じの存在で、未来と僕はそんな中で一番末っ子扱いだった。
泣き虫だし、弱虫だし……。
だから、僕は奏佑と雪菜に守られていた。
僕は、それが嫌だった。
だから、お母さんに頼んで剣道を始めた。
少しでも強くなるために――



